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虚ろな十字架 東野圭吾

ペット専門の葬儀屋を経営する中原には悲しい過去があります。ひとり娘の愛美が仮出所中の蛭川に殺されてしまったのです。

中原は蛭川の死刑を望み、妻小夜子とともに裁判を戦い抜き死刑を勝ち取りますが、2人は離婚。現在は疎遠になっております。

ある日中原のもとに愛美の事件を担当した刑事佐山がやって来ます。なんと小夜子が刺殺されたというのです!すぐに町村という男が出頭してきますが、佐川は彼の金目当ての行きずりの犯行という供述に納得がいかない模様。

中原がライターをやっていたという小夜子の仕事を辿っていきますと、小夜子が事件について、はたまた死刑について思い悩みながらも必死に前に進もうとしていた様が手に取るようにわかります。そして小夜子と町村のつながりが朧気ながら見えてくるのです。

犯罪被害者家族の何ともやるせないお話でした。蛭川の弁護人の「死刑は無力だ」という言葉が心に残ります。無駄ではないのかもしれません。蛭川が最初の事件で死刑になっていたならば、愛美が殺されることはなかったのだから。

しかし極刑をもってしても蛭川に罪の意識を背負わせることはできず、遺族は救われることはないのです。人の手では無理ならば、神様仏様にお願いするしかないのでしょうか。この時ばかりは天国と地獄が本当にあればいいのに、と思ってしまいます。



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拙い文章ですが、お許しください(;´Д`)

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