FC2ブログ

記事一覧

ヴェネツィア便り 北村薫

ほのぼのからホラーまで取りそろえた珠玉の短編集です。

登場人物はご夫婦が多いです。それも酸いも甘いも経験したであろう熟年夫婦。

名前がきっかけで結婚することになった塩子さんと旦那さんが四国を旅する「大ぼけ 小ぼけ」、定年した旦那さんと教師を続ける奥さんのやり取りが微笑ましい「道」、娘が結婚し弓さん輝さんと呼び合うようになったご夫婦が白い蛇に出会う「白い蛇、赤い鳥」。

とても良い感じで時を共に重ねてきたと感じられるご夫婦でした。

ちょっと危ういのが「機知の戦い」。大学教授と元生徒というご夫婦でお互い嫉妬し合うほど愛し合っていると思われたのですが、同僚の人気教授が入り込むことで雲行きが怪しくなっていましたね。その後が気になります。

「黒い手帳」の夫婦は仲が悪い訳ではないのですけど、同窓会で押し付けられた先生の自費出版の本の扱い方が夫婦そろってちょっと酷いのです。価値観が似てるのでしょうね。迷惑なのは分かるけれども、私もあんな先生嫌だけれども!

北村さんといえば文学などのうんちくが楽しみなのですが、今回も盛りだくさんでした。

何しろ登場人物に文学部教授や出版関係者がいますからね。児童文学の雑誌「赤い鳥」の話には驚愕しました。

著名な作家様に原稿を依頼をするのですが、引き受けたものの児童文学なんて書いたことがないので書けなかったとおっしゃるのですね。しかもそれが1人2人ではないのです。それで取った苦肉の策が今では絶対に許されないやり方。子供たちに夢を与える雑誌でこんなことして欲しくなかった…。





にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村





人気ブログランキングへ






関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

コザクライン娘

Author:コザクライン娘
しがない本好きでございます。
拙い文章ですが、お許しください(;´Д`)

カテゴリ