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ツバキ文具店 小川糸

鎌倉にあるツバキ文具店。もちろん文具を売っていますが、代書屋さんもやっています。このお話では代書屋のほうがメインです。

鳩子(みんなからポッポと呼ばれています)は、先代(祖母)が亡くなったことで鎌倉に戻り文具店を継ぐこととなりました。

幼い頃から先代にそれはそれは厳しく習字を教えられた鳩子は、次々と代書の仕事をこなしていくのです。

暑中見舞いから絶縁状まで、代書を通して依頼者たちの悲喜こもごもに触れていく鳩子。そして最後に触れるのは、仲がこじれたまま別れることになった先代の手紙なのでありました。

正直代書という仕事に全く馴染みがありませんでしたが、文章や作法だけでなく文字の形、筆記具、便箋、封筒、そして切手にまでこだわる様は感動ものです。(羊皮紙が出てきたときにはそりゃもうびっくりしました!)

そして忘れちゃならないのが個性豊かな鳩子と仲の良いご近所さん。不思議なことに本名で呼ばれることがないのです。

お隣さんのバーバラ夫人、偉そうだけど実は面倒見が良い男爵、ご近所だけど文通しているQPちゃん。でもパンティーはどうだろう?小学校の先生なのですけどちょっとお外じゃ呼びづらくないですか?

こうあだ名ばかりだとリアル感が薄まって、ちょっと不思議な良い雰囲気に。鎌倉っていいなあ、と思うこと請け合いでございますよ。

先代の厳しい教育方針におそらくほとんどの方はやりすぎだと感じることでしょうね。だって鳩子はお友達と遊ぶ時間もなかったのですよ。本人は黒歴史と言ってますが、グレてしまうのは致し方ないことだと思うのです。

愛情だからと押し付けてしまっては、相手から返ってくるのが憎悪になってしまう可能性も。先代の苦悩し揺れ動く気持ちで書かれた手紙は涙無しでは読めませんでした。この心の動きはメールでは出ませんね。綴ることこ大切さを痛感したお話でした。



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しがない本好きでございます。
拙い文章ですが、お許しください(;´Д`)

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