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暗幕のゲルニカ 原田マハ

MoMAのキュレーターでピカソの専門家である瑤子は、9.11テロで最愛の夫イーサンを亡くします。

「ゲルニカ」を描くことで戦争と戦ったピカソにならい、瑤子はMoMAで「ピカソと戦争」展の開催を決意。ところが、「ゲルニカ」を所蔵するレイナ・ソフィア芸術センターから貸出を断られてしまうのです。

そんな中、アメリカ政府はテロとの徹底抗戦を宣言し、国連安全保障理事会にて大量破壊兵器の所持を理由にイラクへの武力行使の承認を得ます。その後の国務長官のスピーチの際、彼の後ろにあるはずの「ゲルニカ」のタペストリーに、なんと暗幕がかかっていたのであります!(戦争を批判する絵の前で、戦争を宣言するようなものですからね)

瑤子はこのことに驚愕するのですが、さらに驚くべきことに、その支持を出したのがピカソの専門家である瑤子だという噂が流れるのです!これは一大事!ってことで瑤子は今一度「ゲルニカ」の貸出交渉のために再びスペインへと向かい、そこで貸出ができない本当の理由を聞かされるのでありました。

「暗幕のゲルニカ」では、21世紀の瑤子のパートと、20世紀のピカソの愛人ドラ・マールのパートが交互に進んでいきます。

「楽園のカンヴァス」や「ジヴェルニーの食卓」でもそうでしたが、芸術家たち(「暗幕のゲルニカ」ではピカソ)の姿がとてもリアルに感じられます。原田マハさん、実はホントに見てきたんではなかろうか、と思ってしまうほどです。それだけ研究されているのでしょうね。

あくまでフィクションであることを忘れてはいけませんが、解説書を読んで頭を素通りしていくより、原田さんの小説を読んだほうが覚えていられるかも!と思えてなりません。

さて、嬉しいことに「暗幕のゲルニカ」には「楽園のカンヴァス」に登場した方たちが出てきます。どちらから読んでも楽しめますけど、私的には「楽園」を先に読んで、「暗幕」で「こんなに立派になって…」と感慨にふけるのがオススメです。



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