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記事一覧

檸檬先生 珠川こおり

共感覚を持つ主人公の少年。色が音になり、音が色と認知されます。生活にも勉強にも影響が出てしまい、体調を崩しがちです。そして周囲の不理解によりいじめられ、教師の態度がそれに拍車をかけていくのです。画家である父は帰ってこず、母は昼も夜も働き通し。無理に私立に通わせているため、かなりの貧困状態です。そんな少年の楽しみが学校の音楽室でこっそりピアノを弾くこと。ある日いつものように音楽室に忍び込むと先客がい...

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京都祇園もも吉庵のあまから帖7 志賀内泰弘

以前告白された藤田にずっと想いを残していた美津子。還俗した彼に舞を請われ、高鳴る鼓動を抑えられない「第一話」憧れの新聞社に入社した泉美。しかし研修での新聞配達に理不尽さを感じてしまう。さらに配達先に怖い人がいて…「第二話」中学の修学旅行で見た舞妓に一目惚れしてしまい、舞妓になりたいと思うようになった花音。花音に辛い思いをして欲しくない母親は、自ら諦めるよう促そうと画策する「第三話」様々な事業を成功...

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逆ソクラテス 伊坂幸太郎

立ちはだかる問題を解決せんと奮闘する子供たちの話を集めた短編集担任に何でもダメ認定されているクラスメイトのため、はたまた今後この教師に関わる後輩たちのため、担任の認識を覆そうと策略をめぐらす「逆ソクラテス」運動が苦手な2人がくじ引きでリレーの選手に選ばれてしまう。転校生が早く走る方法を調べてくれてチームで練習していたところ、目立つ存在のクラスメイトがやたらとからんでくる「スロウではない」うらなりと...

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京都家守夫婦の白い契り 雪中松柏

由緒正しき方術師の家である鈴夏家の次期当主と目されていた文人と、裕福な雪割家の一華の結婚が決まります。一華は4度目の結婚であり、今回も彼女から早々と離婚の提案が…。一華と親しくなりたいと思っていた文人は努力を重ねますが、体調が悪いとなかなか会ってはもらえず、対面しても面を付けた状態と報われません。お互い愛書家ということで少し距離が縮まり、少ない会話からでも一華に惹かれるものを感じた文人。ところが一華...

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この本を盗む者は 深緑野分

読長町は本の街。多くの書店、古書店、専門書店などを有し、全国的にも有名です。この街の中心に本の神様を祀る神社があり、その袂に御倉館があります。この御倉館の創設者御倉嘉市氏は本を愛し本に愛されたお方。愛書家を増やすため御倉館にある彼の膨大な蔵書を貸し出し、町の人たちにもとても頼りにされておりました。しかし娘のたまきはまるで真逆で、本に執着し自らの本に触れることを何人たりとも許しませんでした。嘉市氏亡...

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プロフィール

コザクライン娘

Author:コザクライン娘
しがない本好きでございます。
拙い文章ですが、お許しください(;´Д`)

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